紫式部/源氏物語(角川書店編 ビギナーズ・クラシック)

せっかく夜更かしするなら、何か内容が伴う事をしておけば罪悪感もまぎれるかと思い、読みかけの「源氏物語」を読む。入門書なので内容はざっくりと掻い摘んであるが十分に面白い。ただ、‘花散里ちゃん’があまり出てこなかったので残念。

読み終えて、資料集の「源氏物語」の項を開き、ヒロインを解説したエッセイを読む。紫の上・明石の上・花散里は互いにキャッキャウフフしていたらしい。これは見逃せない。入門書からステップアップして、もう少し詳しい訳のものを読んでみたいと思った。

ところで、このエッセイの作者は田辺聖子なる人。この人の訳が割と評判がいいので、今日あたり本屋で手に取ってみるつもりだが、角川の和柄カバーの「おちくぼ姫」もこの人の訳だと気付き、関係ないよう思えた点が繋がり部屋の中で一人「はっ」とした深夜。

古典だと、「とりかえばや物語」も気になる。いわゆる‘性転換もの’は古典の時代からあったと思うと、なんだかしみじみ。