「ログホラ」をちまちま読む。

 しかし、その悪は小さな悪であり、ほとんど愚かしさであるとか自分本位といった程度のものでしかなかった。どのひとつをとっても、すべての悪の裏側に潜む"黒幕”等はありはしない。誰かを倒せばすべての問題が解決するような、お伽話の“悪”はいない。そう都合よく感嘆にはできていない。
 すべてが少しずつ歪んでいて、ただ苛立たしかった。
(2巻P100)

 子どもであるというのは時に残酷なことだ。
 それは、自分の望みを、思いを、力尽くでかなえることが不可能だということを意味する。
(中略)
そう、子どもであるというのは、障害を抱えているのと同じほどに、時に足手まといなのだ。
(2巻P115)