「自由からの逃走」講読9
◆第六章 ナチズムの心理
- ナチズムに対する2つの異なる見解
- ナチズムの心理的基盤
- 下層中産階級の社会的性格
- ヒトラーの権力欲の合理化
◇高坂あかなのまとめ
正直言うと、この章はさほど関心が湧かないのでささっとだけ読んだ。ナチズムの話になると当時の時代背景であるとか、歴史的な知識が要求されるので、そういったものを踏まえたうえでこの章に当たるとより深く理解できたのではないかと。
ただ、ナチズムの形成という点を一つの事例として、人々がなぜ自由を打ち捨て束縛に走ったのかという点に着目した分析は、自由の本質を掴む一つの糸口になりうる。それをフロムは心理学的な側面から、社会的不満から脱却するために精神的な安定を得るためのナチズムに民衆がすがったと指摘している。