「セッションズ」(2012米)

幼少時に発症したポリオが原因となって、30年以上も首から下が動かない状態にあるマーク。思うように体を動かせないだけでなく、重度の呼吸障害も抱える彼は、鉄の肺と呼ぶ巨大な呼吸器の中で、一日のほとんどを暮らしている。38歳になった彼は、美しいヘルパーのアマンダに恋をして心身共に愛する女性と一つになりたいという思いを抱くように。旧知のブレンダン神父にも背中を押され、彼はセックスセラピストのもとを訪ねる。

心と体の不一致という真面目なテーマを軽快かつ繊細に描いた作品。マークの性に対するあけっぴろげな相談に、神父という立場を越えて友人として親身に答えるブレンダン神父、セッションを通じてマークを心身ともに大人へと成長させるセックス・サロゲートシェリル。この2人に支えられ、マークは自身の生の素晴らしさをきらりと輝かせていく。
性に対する拒絶反応と偏見でR-18指定にしてしまう映倫にはがっかり。生と性は切っても切り離せないものなのにね。

独断と偏見に基づく私的評価【★★★★:秀】