原論

高坂原論26

■タナトス心中 ◇春の課題図書 帰省の際には、「課題図書」と称してそうした機会でも設けないと読まないであろう本を読むことにしている。序盤は割りと良いペースで読み進めて行くのだが、中盤あたりではすっかりだれて手に取る気すら起きず、ねぐらに戻る日…

高坂原論25

■余命195日 高坂あかなは激怒した。必ず、かの邪知暴虐の生を除かなければならぬと決意した。高坂あかなには人生が分からぬ。高坂あかなは、モラトリアムの牧人である。哲人の思想に学び、希死念慮と戯れて暮して来た。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感…

高坂原論24

■苦しさの正体昨日からずっと感じているこの苦しさは「息苦しさ」ではなく「生き苦しさ」なんだと気付いた。— 高坂あかな@ちんちくりん (@takasaka_akana) 2015, 1月 7ぱっと思いついたことを文章にまとめる余裕がなかったので、暇なときにある程度の読み物…

高坂原論23

■言葉を弄んだ者たちどうでも良いことなんだけど、書類上の指導教授と実際の指導教授が異なっていて、ボクがさかんに「クソ教授」呼ばわりしているのは前者の方。後者は「老いぼれ」。「老いぼれ」は何か持病があるらしいが、知ったこっちゃい。尿道にカテー…

高坂原論22

■Reborn 「人間は恋と革命のために生まれて来たのだ」―太宰治『斜陽』の一節である。貴族として没落していく中で母と弟を亡くし、運命的に出会った妻子持ちの上原との秘め事を忘れられずにいるかず子。ひとりの人間として、その存在意義を自問自答した末に、…

高坂原論21

■言葉の指向性 つぶやきとは本来、指向性を持たないもののように思う。この前、銀行で何やらぶつぶつ独り言をつぶやく人と居合わせた。率直に言えば多少気味が悪かったが、誰に話しかけるでもなく、自身の内面から指向性を持たない言葉となって零れるもの、…

高坂原論20

■死生観についての補足(実質19-1) キリスト教受容による人々の死生観。以前はその違いが漠然としていて連続性を持っていたのだが、以後に持ち込まれた罪の文化と死後の救いが死生観を断続的なものにしていまい、人々に「死=恐ろしい物」という印象を植え…

高坂原論19

■最近の死生観について 昨日の西洋史の試験問題で キリスト教受容によってヨーロッパ人の「死生観」ないしは「自然観」は大きく変化することとなった。このいずれかについて400字程度で論述しなさい。 というものがあった。事前に自分なりの考えをまとめてき…

高坂言論18

■12年後のボクへ ボクはどうやら中・長期的に計画を立てるのが苦手なようで、〆切間際で帳尻合わせばかりしている。裏を返せば、おしりに火がついて火傷する手前(この状態を個人的に‘しっぽに火がつく’と形容しているのだけど)でようやくやる気を出すスロ…

高坂言論17

■行為について 旅行という行為を成立させるためには3つの要素が必要だと言われている。 1.時間 2.お金 3.健康 説明するほどのことでもないので、容易に納得できるだろう。もっとも、最近の旅行を取り巻く情勢は「遠・高・長」から「近・安・短」に移り変わっ…

高坂言論16

■存在の規定因 ボクらの存在を規定するものを突き詰めていくと「言葉と正義」なのだと思う。感情や思考といった内面を具現化する最も有効な手段としての言葉は、言い換えれば言葉によって表現できないものは具現化できないということ。また、言葉というもの…

高坂原論15

■言葉について(抄録)自らの内的世界で生じた観念なり思想を具現化し外的世界に伝達するための手段が必要であり、それが言葉である。言葉の限界こそが、自らの世界の限界である。ゆえに、言語化できないものは具現化することが出来ず、外的世界に発信するこ…

高坂原論14

■死について 今日の社会学の授業は「自殺と死別」についてだったので、おおっぴらに「自殺」や「死」という単語が書けて満足。書いていくうちに、あかぎれで絆創膏をしているのでシャーペンがうまく持てず、元来字が綺麗ではないこともあって「死」という漢…

高坂原論13

■世界の主体 今朝方、電話口で気違い認定された時点から薬を入れたがってたわけですが。排水溝が詰まり、ラバーカップを買いに出かけながらいっそのこと明日のことを一切考えずに、ODでもして目先の快楽に溺れる誘惑に駆られ。けれども、それを振り切って夜…

高坂原論12

■幸せについて 断片的にだけど、幸せの根源と時間という概念が結びついているのではないかと思った。 美味しいものを食べる→幸せ 心地よい音楽を聴く→幸せ お気に入りの本を読む→幸せ 好きな人の隣にいる→幸せ とどのつまり、「幸せ」と思わせる根源的な何か…

高坂原論11

■煉獄について煉獄、である。見方によっては「本厚木駅東口」のように思えなくもないが、それは錯覚であって、断固間違いである。煉獄と聞くとおどろおどろしいイメージがあるが、実際は無機質な地下道のようなものだと思う。それこそ、真夜中の新宿駅の地下…

高坂原論10

■生きる権利、死ぬ権利 直治の遺書。 姉さん。 だめだ。さきに行くよ。 僕(ぼく)は自分がなぜ生きていなければならないのか、それが全然わからないのです。 生きていたい人だけは、生きるがよい。 人間には生きる権利があると同様に、死ぬる権利もある筈です…

高坂原論9

■他人の予定を狂いに狂われる葬式と言う悪しき習慣こんなこと書きたくもないのだが。祖父の葬式のよって大いに狂わされたボクの日常 地元に留置のパソコンの調子が悪くて、そのリカバリー作業をするためにねぐらのデスクトップを使って外付けHDDのデータ―を…

高坂原論8

■「俺ら煉獄さ行ぐだ」 主我も無ェ 客我も無ェ 自我もそれほど育って無ェ 友も無ェ 彼女も無ェ めまいで 毎日くーらくら 生まれ落ぢ イド連れで 二十年(にじゅねん)ちょっとのこの人生 希望も無ェ 夢も無ェ 頭痛は一日一度来る 俺らこんな生(せい)いやだ…

高坂原論7

■言の葉種 天使の科学 空気力学 屋上の縁に立ち 見下ろす世界は 消えてなくなる 言葉に溢れてる さあ 飛び出せ 羽ばたけ 私の翼よ 今 神様の声 空気力学 ギリギリの場所に立ち 見上げる世界で 生まれた言葉 空を埋め尽くすよ さあ 吐き出せ 世界を 創り直す…

高坂原論6

■VISION 今学期は社会学の授業を履修している。社会学において、「規範」が人間の「行為」をコントロールできなくなった状態を「アノミー」といい、非行・犯罪・自殺といった逸脱行為はこれによって説明できるらしい。 非行・犯罪はともかくとして、希死念慮…

高坂原論5

■Breakthrough ひたすら具合の悪い一日だった。昨日階段で足を滑らせて殴打した臀部がは痛む。ここ最近は夜中に目が覚める事が度々あるが、二夜連続で数時間ごとに目が醒めては寝た気がしない。快適な睡眠を実現するための薬も出して貰ってはいるのだが、今…

高坂原論4

■「退学願といふもの」 たかだか一枚の紙切れに過ぎないと思うなかれ。退学願が持つ重みは、想像より遥かに重いものなのだ。 退学願を巡るやりとりの過程で生じたいざこざ。 1.退学理由(詳細に)と書かれていたので詳細に書いたら書き直しを命じられる ボク…

高坂原論3

■「悪意のない悪意」 教授だって警官だって、嘘をつく。 もちろんボクだって嘘をついたことくらいある。けれども、人に欺かれたときのあの何とも言えぬ胸糞の悪さを思い出しては、やはり嘘はつきたくないものだと思うし、実践しようと試みている。 嘘の無い…

高坂原論2

■「仕事の報酬に対する対価とは」 自転車で10数キロ離れた街まで出かけてきた。行きの出来事だったが、ちょうど半分走った辺りでの出来事。ボクを追い越したパトカーがしばらく先で待ち伏せしていて、警官に制止させられた。警官:「今、急いでる?」 ボク:…

高坂原論

2週間ほど、実家に戻っていた。ポストに溜まっていたチラシを片づけていると、残暑見舞いの返事が2通。消印を見ると帰省前に届いていたようだ。待てど暮らせど1通しか返事が来なかったと思い込んでいたので、受け取った喜びもひとしおである。 今後の進退を…